県指定文化財晧臺寺保存修理工事
晧臺寺仁王門は寺伝により、延宝8年(1680)長崎奉行牛込忠左衛門の寄進によって、晧臺寺五代逆流により創建されたと伝わります。哠臺寺仁王門はこれまで修理を重ね維持されています。しかし建立後 343 年経過していますことから、経年劣化が各所に見られ傷みが生じています。特にシロアリによる蟻害と雨漏りによる腐朽が著しい状態でした。土間に敷かれた石の下には、水が多く含まれておりシロアリ発生の要因になっています。参道の石の下は、水が溜まるほどの状態でした。長期に亘る蟻害は、下層上部の斗栱や隅叉首、貫など損傷が著しく、上層小屋内は雨漏りによる桁や梁材の腐朽とシロアリによる蟻害は甚大です。木部断面が空洞化し 20%しか身がない箇所も確認されました。その影響から上層床に不陸が生じ、木部も一部折損しておりました。長崎県、長崎市及び設計者と打合せを行い、 令和6年8月より全体を解体し補修することで、工事を開始しています。